本研究では圧力鋳込み成形における歪の発生防止の確立を目的とする。本年度は圧力鋳込に用いる石膏型の改良による歪防止を試みた。その結果、複数の鋳込口を石膏型に設けることで泥漿の充填が向上することが確認された。通常の鋳込口を複数にして圧力鋳込を行った場合、それぞれの鋳込口から送泥された泥漿の合流した部分にウェルドラインと呼ばれる合流線が生じ割れなどの欠点の原因となる。本研究において泥漿の流れをコントロールすることでウェルドラインのない複数の鋳込口の圧力鋳込に成功した。
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天草低火度陶石を活用した低温焼成リサイクル陶土の開発を行い、鋳込用陶土については圧力鋳込成形で良好な成形性が得られ、1160℃還元焼成体は天草撰中と同等の性状を有した。細工用陶土については機械ろくろ成形ができ、1200℃焼成に適する素地を得た。釉薬については天目釉など15種類の色釉で十分な溶融性と発色性を確認できた。
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本研究では、酸化金属のナノ粒子をコーティングする等の複合化技術を用い、安全性が高くかつ、鮮やかで、発色が強い新規無機顔料開発の検討を行い、これを用いて、陶磁器用絵具を開発する。本年度は、大阪大学で開発された有害物質を含まない黄色顔料を用いて、黄色無鉛上絵具の開発を行った。その結果、この黄顔料を使用し作製した黄色無鉛上絵具は、有鉛の濃黄や中黄に近い色合いの上絵を再現できることが解った。
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CAD/CAM技術とCAE技術を組み合わせることで、焼成変形を予測した型制作の高度化と製作ロス軽減、商品開発時間の短縮、更なる高精度化を図ることを目的としている。 本年度は、CAE技術により予測を行うための各種条件の検討を行った。
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ノベルティ産業の継承の必要性を認め、製品開発及び人材育成を目的に、肥前地区独自のノベルティ産業の確立を図ってきた。今回、有田焼人形のブランド確立を目指し、雛人形七段飾りを完成させ、町おこし事業に協力した。
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新分野としてエクステリアの市場を模索する中、本年度は、昨年に引き続き門まわりに必要とされるエクステリア製品アイテムの拡充を図った。また、技術ワークショップ事業との連携により、その成果は、住宅機器展示会【第27回西日本トータルリビングショー】出品、幅広いユーザーの評価を得ることができた。
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産地製品及び企業の多様化に資することを目的として、新たな異分野製品の開発をデザイン面から行った。本年度は、デザイン開発及び試作作業を行った。
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佐賀県内の地域資源である、諸富木工と有田焼のコラボレーションによる県産品の製品開発を行った。
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ガスセンサの研究分野は感ガス材料そのものの研究に加え、電極などの周辺部品の改良検討による特性向上が注目されていることが分かった。その中で、印刷法などの従来技術を応用した電極構造設計による特性向上の可能性を検討した。
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本研究は、汚れがつきにくく洗浄が容易な陶磁器の製造技術の開発を目的に行っている。本年度は、撥水についての技術情報の収集を行うとともに撥水状態の洗浄においてより効果的な表面形状の検討も行った。その結果、撥水状態の洗浄において効率的な表面形状が把握できた。このことにより陶磁器の表面を効率よく汚れにくく洗浄を容易にするための知見・指針が得られ陶磁器の表面を汚れにくく洗浄を容易にする製造技術開発への可能性が見出せた。
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粒径の異なるアルミナ原料を用い、調合条件の違いによる坏土の流動特性、成形性の変化を評価した。原料粒径の小さい方が混練のためにより多くのバインダーを必要とし、同一配合で比較すると成形体のベタつきが大きかった。バインダーの量を増加させることによりベタつきは解消され、良好な保形性も得られたが流動性は低くなった。
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(放射線利用・原子力基盤技術試験研究推進交付金)
本研究は、シンクロトロン光分析を利用して陶磁器の発色メカニズムの解明を目的として行う。陶磁器発色のメカニズム解明のためには、まず色を正確に数値化する測色技術が要求される。そこで本年度は、有田焼の釉薬や上絵具の発色測色技術において測色に影響を及ぼすと考えられる測定面積、釉薬層の厚みの測定因子について、色差および分光反射率の測定を行いそれらへの影響を検討した。その結果、測定面積が大きくなると分光反射率曲線に大きな変化はないことがわかった。一方、分光反射率は、釉薬層の厚みが増加すると色差データにおいて、呈色傾向に変化はほとんどないが、彩度には増加傾向があること、また、分光反射率は増大するものの分光反射率曲線の形状はほとんど変化しないことがわかった。
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(平成19年度 JST公募研究ー地域イノベーション創出総合支援事業「シーズ発掘試験」)
農業資材として製造されているくん炭(籾殻炭素体)はシリカを約54wt%含有するがこのシリカはイオン交換性があるゼオライトのシリカ源として利用できる。本研究では、炭化した籾殻を原料としてシリカの溶解-ゼオライトへの析出反応を利用して、籾殻炭の表面に種々のゼオライトを生成させる水熱条件を検討し、ゼオライトの多孔質特性及び陽イオン交換特性について検討した。
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陶磁器製造技術を活用した機能性食器・照明具の開発(地域資源活用型研究開発事業:経済産業省)
陶磁器の原料供給から製造において深いつながりのある熊本県、長崎県および佐賀県の三県の企業と公設試らが連携して良質の天草陶石の安定供給のため低火度陶石の活用と陶磁器産地振興のため新商品の開発による販路拡大を目的として共同研究を行う。当センターは分担課題として「環境に対応した抗菌性食器の開発」を行う。天草低火度陶石を使った低温焼成素地を用いて抗菌性試験を行い、これまでに1160℃酸化焼成の釉薬、800℃焼成の上絵具でそれぞれ抗菌効果が認められた。
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(平成19年度「地域資源∞全国展開プロジェクト」)
秘窯の里・伊万里大川内山ブラッシュアップ事業で伊万里商工会議所、伊万里窯元11社と窯業技術センターとの共同研究で特産品開発及び、観光資源開発を行った。
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陶磁器系材料を利用した低コスト・高効率MAP付着回収用部材の開発と特性評価(先端技術を活用した農林水産省研究高度化事業)
佐賀県内の養豚農家において、豚尿汚水中のリンをMAP(MgNH4PO4・6H2O)として高効率に回収することを目的とし、前年度に開発した陶磁器系の回収部材を用い畜産試験場にてMAP回収の実証試験行った。部材の形状としては表面凹凸のある方がMAP回収量が多く、また設備内の部材の配置では、水深の浅いところに多くMAPが付着する傾向があった。この結果を踏まえ、浸漬方法を検討するとともに新たな形状の部材を設計した。また回収したMAPの有効利用を図るため、釉薬など陶磁器原料としての利用可能性を評価した。
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