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排泥鋳込みは袋物の形状の製品を成形するのに用いられている技法の一つで需要が高いです。しかし、口径が10mm程度の小型形状や、厚みが10mm以上の大型形状のような製品の成形は比較的難易度が高いです。また、この技法の詳細な点については科学的に検証されておらず、経験則で行われている現状があります。本研究では泥漿、石膏型、その他の成形条件について検討を行い、小型と大型形状の成形方法の確立を目指します。
近年SDGs(持続可能な開発目標)が注目されており、窯業界も環境に配慮した製品作りが求められています。そこで本研究では、過去に当センターで開発した低温焼成陶土に適した新規の釉薬をはじめ、周辺技術の開発を行うことで低温焼成磁器の新たな付加価値を目指します。
上絵具のスクリーン印刷における新たな加飾技法の開発と、スクリーン版を使用しない上絵印刷技術の研究を行います。それによって産地特有の「和絵具」の特徴を活かし、これまでに表現できなかった新たな加飾技法やデザイン性、付加価値を提供することを目的とします。
型吹きによる加飾は、手返しの速さから量産品向けに近代多く道いられてきた技法です。従来の型吹きのマスキング素材としては、柔らかく手軽に加工ができる鉛板を使用していますが、素材が現実的ではなくなっているため、3Dプリントを活用し、手軽に使用できる吹型製作手法の確立を目指します。
焼結時の結晶相とガラスマトリックスを制御し、軽量、高強度、低熱伝導等の機能を併せ持つ市場競争力の高い磁器を開発します。同時に焼結時の低(定)変形、低収縮等により歩留まりと生産性の向上を実現し製造者、環境にも優しい磁器とします。消費者、製造者ともに魅力のある新世代の磁器として普及が期待できます。
近年の業務用食器洗浄機の普及に伴いアルカリ洗剤の影響による上絵の退色が問題となっています。そこで上絵具のベースとなるフリットを改良し、耐アルカリ性改善に取り組みます。食器洗浄機利用にも対応した上絵の開発によって、県産磁器の特徴である鮮やかな上絵装飾をより多くの製品に活用することができ、販売促進が期待できます。
耐熱セラミックスは土鍋のほか熱交換器蓄熱体、触媒担体、蓄熱材等に利用されていますが、近年耐熱セラミックスの主流となっているリチア系耐熱セラミックスの主原料であるペタライトの安定した入手が見通せない状況が続いています。そこで代替材料として耐熱温度差350℃以上のコーディエライトセラミックスの開発を行います。
陶磁器用のパッド印刷では、水現像ができる樹脂版の製版処理技術に高い関心が集まっていますが、近年の樹脂版は水溶性のため、適正に露光できていないと凹版としての品質低下を招き、染付などの濃淡の再現幅が狭くなります。光源にUV-LEDを用いることでバラつきの少ない画像再現処理を行い、製版品質の向上を目指します。
モビリティ用電源、IoT用電源、自然エネルギーの貯蔵用として、高耐久・高性能・広温度域で利用可能な次世代二次電池の開発が求められています。本研究では、九州大学と共同で、次世代二次電池として期待されている酸化物系全固体電池の材料開発、実用化を見据えた製造プロセス技術の開発を目指します。