有田焼など肥前地区の磁器に使用されている絵具の色見本を搭載し、さらにその色を使って絵付けやデザインをすることができるツール系アプリを作りました。
陶磁器産地の関係者のみならず、一般方にも楽しんでいただけます。
是非ダウンロードいただき、ご活用ください。
ダウンロードページはこちら↓↓
和絵具の様々な濃淡表現が一度の印刷で可能な印刷技術を開発しました。
従来のスクリーン印刷を活用し、上絵具(和絵具)の厚みと透明感を活かした濃淡印刷(グラデーション)が1回の印刷で可能になる技術を開発しました。手書きのような自然な濃淡や、グラフィカルな文様表現が低コストで可能となります。
【特許出願中】
1300℃還元焼成で350MPaの無釉曲げ強さを示す、世界最強の磁器素材を開発しました。
ローラーマシン、圧力鋳込み等、従来の陶磁器製造ラインで同じように成形でき、一般の磁器製品と同じ窯で同じ温度で焼成が可能です。薄くても実用強度が保てるため、デザイン性の高い業務用食器が製造できます。用途によってはアルミナのようなファインセラミックス代替材料として利用できる可能性があり、コスト削減、生産性向上が期待できます。
【実施許諾企業】8社(令和5年4月現在)
曲げ強さの比較
同じ形状の製品を割るのに必要なエネルギーの違い
焼成収縮が無く、焼成変形が極めて小さい、多孔質の陶磁器材料を開発しました。
1~30μmの微細な気孔があり、気孔サイズのコントロールも可能です。溶液の吸収・吸い上げ・発散性が良い、熱伝導率が低く断熱性が高い、などの特徴があり、吸水性、吸湿性を生かしたアロマディフューザー、キッチン用品などに利用されています。
【実施許諾企業】10社(令和5年4月現在)
焼成変形試験(1300℃)の結果
開発品は焼成変形がほとんどない。
焼成収縮(1300℃)の比較
開発品は焼成収縮がない。
「メタリック」調の質感を持つ光彩上絵(Metallic Style Glass ; MSG)を開発しました。
光彩顔料が上絵(ガラス)中でキラキラとラメ状に光り且つ、表面光沢がある「メタリック」調の陶磁器上絵が表現できます。光彩の強さの調整が可能で、また様々な色に着色することが可能です。無鉛上絵技術を基に開発を行っているので、従来の無鉛上絵と同等の耐酸性を有しています。
手描きは勿論、転写などの従来の上絵加飾法が可能で、上絵焼成温度も従来(800℃程度)と変わらないという特徴があります。
【実施許諾企業】18社(令和5年4月現在)
プレート
ブローチ
上絵具カラーサンプルとデータ集を開発しました。
上絵具カラーサンプル(磁器製)の一部
有田焼等の絵付けに使用されている無鉛上絵具・計363色のデータベースを作成し、上絵具カラーサンプル一式と、冊子「上絵具カラーサンプルデータ2020」を開発しました。産地内の窯元、商社、関係企業等に活用していただくことで、カラーデザインや商品開発プロセスの効率化が期待されます。
有田焼等の絵付けに使用されている絵具は、販売するメーカーごとに色のバリエーションが異なっており明度や彩度の基準もなかったため、特定の色を探し、製品としての最終的な色を再現するまでに多くの時間と手間がかかっていました。そこで、産地で使用されている上絵具(無鉛)について、各色の基準設定・測定を行い、363色のカラーデータベースを作成し、実物のカラーサンプル一式と、冊子「上絵具カラーサンプルデータ2020」を開発しました。
絵具の色調ごとにまとめた客観的な色相データを掲載しているため、情報共有や新商品開発の打ち合わせ等でも活用していただけます。
現在、カラーサンプル一式と冊子版「上絵具カラーサンプルデータ2020」は、窯業技術センターのほか、佐賀県陶磁器工業協同組合に展示しています。また、希望者には冊子もしくはExcelファイルの形で提供しています。
産地関係者や、産地に関わるデザイナー等、多くの方に活用していただければと思います。
表紙
サンプルデータの一部
色調ごとにまとめた上絵具カラーサンプルデータです。 L*a*b*、マンセル HVC 等色相の数値データや、カラートーン情報を掲載しており、 商品開発の際に利用しやすくなっています。
有田焼の原料である天草陶土の粉末を3Dプリンター造形することで、焼成すれば陶磁器が得られる素材と技術を開発しました。
現状では密度が十分ではなく、磁器ではありませんが、施釉して焼成もできるため、サンプルとしての利用、食器ではない置物等への利用が可能です。型からの取り外しを考慮せずに済むため、造形の自由度が広がります。型を必要としないため、少量でも製造できます。
3Dプリンターでの造形後の様子
造形し、焼成した試作品