目次
陶磁器部技術開発室 陶磁器部デザイン室 ファインセラミックス部
IH調理器対応型陶磁器製調理器具の開発/H15〜17(寺崎、吉田)
近年の生活様式の変化の中で台所家電の進歩が著しく,それに用いる周辺物品の対応が求められています.特に,最近ではIH調理器は炎が出ない安全な調理器具として普及が加速すると予測されています.しかし,IH調理器に対応した陶磁器製の調理器具や食器はほとんど普及しておらず,将来的に大きな市場となる可能性があります.従って,本研究では,市場性のあるIH調理器対応型の陶磁器製調理器具や食器の開発を行います.
平成14年度は大有田焼振興協同組合からの要請により白色の廃棄物を50%以上使った白磁食器の開発を行いました.しかしながら陶磁器製造工程から発生する不良品は大半が彩色を施したものです.今年度はこれら有色の廃棄物を利用した製品開発を行います.
産業廃棄物を活用したリサイクル製品の開発/H13〜H15(志波)
陶磁器廃棄物を減量化するためリサイクル製品の研究を行います.有田焼製造工程で発生する廃棄物を使用して,現在流通している強化磁器と同等の強度を持つ強化磁器用陶土を開発します.本研究は地元組合より事業協力を要請されたもので,関連業への技術支援を行います.
最近の磁器製品は耐熱性の有無にかかわらず電子レンジ等で直接加熱される機会が増えています.本研究では一般磁器の耐熱性に影響を及ぼす要因を調査し,現状のラインで製造できる範囲内での改良で磁器の耐熱性を向上させます.
強化磁器製給食食器の高度化に関する研究/H15〜H16(蒲地)
最近強化磁器は給食用食器の分野で大きな盛り上がりを見せ各産地で性能競争が激化しています.しかしながら現行の製品評価法に関する研究はほとんどなく製品開発の足かせとなっています.本研究では強化磁器製品の評価法を検討して強化磁器の性能を左右する要因を把握し,県産強化磁器の性能向上を目指します.
伝産地・有田からのライフスタイルに即した生活提案型食器の開発/H15〜17(佐藤,藤,川久保,納冨)
有田焼をはじめとする県内陶磁器食器類の製造品出荷額は,平成3年以来減少傾向が続いており,その要因の一つとして現在のライフスタイルに合致する商品開発が遅れていることが考えられます.そこで,商品という意味を広く問い直して,消費者ニーズに即したデザイン開発を行います.
新分野新製品(ガーデニング及びノベルティ)の開発/H15〜17(藤,江口,川久保)
ガーデニングの市場は,植物への特化(流行)と共に一層の市場が拡大する傾向が見られます.そこで付加価値を持った植物用ガーデニング製品の提案を行います.また当室ではこれまでカラクリ人形,カラクリ時計キャラクター人形などの肥前地区の様式や技術を取り入れた人形製作を業界と連携して進めてきましたが,商品化に至っていません.そこでノベルティ産業を意識した製品開発を進めます.
CAD/CAM技術を利用した型製作の自動化/H15〜17(副島、吉田)
コンピュータ・グラフィックスを利用した陶磁器デザイン技術と,CAD/CAMシステムを利用した陶磁器原型製作技術を融合させ,陶磁既製品の試作開発を行います.また,講習会等を通じて,業界への技術移転・普及を図ります.
電気化学的プロセスによる有害物除去システムの開発/H15〜17(勝木)
環境浄化材料や有害物検知システムの開発のニーズが急速に高まりつつあります.本研究では各種の製造プロセスから発生する揮発性有機物,NOxや日々の生活から発生する悪臭成分を簡易な方法で除去するシステムの開発を行います.また,耐熱性,耐食性,耐熱衝撃性に優れたガス接触セラミックス材料を開発するとともに,オゾンやマイクロ波を共存させた浄化方法を総合的に検討します.
光触媒(二酸化チタン)に日光や蛍光灯の光が照射されると,抗菌作用,脱臭,壁などの防汚,NOxやダイオキシンなどの有害物質の分解などが起こります.当所で開発した酸化チタンコーティング剤はそのような機能を利用して数多くの実用化が行なわれています.この研究では,その機能を高くするために微構造制御した新しい塗布材料を開発し,水処理やガス分解などの実証試験を行います.さらに,企業への支援研究を行い,商品化を推進します.
県内窯業界で排出されている使用済みの石膏型廃材を原料として,有機物吸着能や有害金属イオン除去能,ハロゲンイオン除去能などさまざまな化学的特性をもつハイドロキシアパタイトを開発しています.合成規模のスケールアップに伴う問題点の検討と合成法の改良を行うと共に,合成したハイドロキシアパタイトのもつ特異的な機能を利用して,環境浄化や農業分野などへの活用を図ります.
コーティングによるセラミックスの表面改質/H14〜16(桑田)
コーティングによる陶磁器の表面改質の技術に関する技術指導,相談や問い合わせは近年増加の傾向にあります.そこで,このような地元企業の要求に応えるためにファインセラミックスのノウハウを用い,他産地の陶磁器製品に対して高い競争力を持った高付加価値陶磁器(防汚・撥水等)製造表面改質技術の開発を行います.さらに,技術支援,普及に取り組みます.
有田焼用の新規な顔料や釉薬に活用できる酸化物粉末の開発を行います.コロイド合成技術を活用して,ナノメートルサイズの酸化鉄,酸化銅,酸化コバルト,酸化マンガンなどの合成を行うとともに天然顔料鉱物をコロイド状にして発色を検討します.ファインセラミックスの合成技術,評価技術を取り入れて陶磁器用の新規な発色材料を開発する予定です.